大人の女性好き
最初に大人の女性を好きになったのは幼稚園の頃だ。
親の都合で一年保育だった私は、いきなり入った年長クラスで、よくからかわれていた。
私が入園した年からいろんなもののデザインが変わったからだった。年長なのに、年少クラスと同じスモックを来ているとか、クレヨンなどのお道具類が新しいとか、幼稚園のことを全く知らないとか。
今は悪意が無かったと思っているが、(あったところで大した悪意じゃないでしょう、ちょっと羨ましいとかそんなもんでしょ) 当時の私はいじめられたと感じ、その度にメソメソしていた。
そんな私の心の安らぎは、若くて美人の担任の先生だった。とにかく綺麗な顔の先生で、笑顔がまた素敵で、いつも優しくて大好きだった。その顔を見ているだけで癒されていた(^^)女性に関しては面食いなんです、私(⌒-⌒; )
大好きな先生に私の気持ちを伝えたくて、拙い字で手紙を書いてはせっせと先生に渡していた。手紙だけでは何か足りない気がして、折り紙でいろいろ折ってプレゼントもしていた。私の折り紙好きはこの時の経験のおかげかも。
卒園すると、今度は友人の親戚の女性に熱をあげた。やはり若くて可愛い、新婚のその人のアパートに、友人抜きで、口実を作っては会いに行っていた。
小学校一年生の思いつく口実なんて、せいぜい何か渡すことくらいだった。それも、折り紙で作ったものや手持ちのビーズとかいわゆるガラクタばかり。それでもその時の私が用意出来る精一杯のものばかりだった。思い返すとなんだかちょっと切なくなってしまう( ; ; )いつも笑顔で受け取ってくれたお姉さん、ありがとうございます。
いつものようにお姉さんのアパートからの道を歩いていると、私の目に見事に咲いた薔薇の花が飛び込んできた。私は気がつくとその薔薇を手にしていた。
急いでとって返し、お姉さんにバラをあげると足取りも軽く帰宅した。家に着くと、何故か母が険しい顔をしている。
私がよその家の生垣の薔薇を手折ったのを見ていた人がいて、母に教えたらしい。
悪いことをしたなんて全く思っていなかった私は、ひどくびっくりしたのを覚えている。どんだけぼんやり生きてるんでしょ、私(⌒-⌒; )
あの薔薇はあの家の人のものだから勝手に取ってはいけないなんて、思いもよらなかった。綺麗な花を見つけ、そしてそれをお姉さんにあげたい一心で、気がついたら薔薇の花を手折っていたのだ。
意図せず悪事を働いてしまった私はショックのあまり、お姉さんのところに通うのをやめてしまった。なんて純真だったんでしょう(≧∀≦)
あの頃、大人の女性を好きになったのは、母親の愛情に飢えていたからなのかなぁ。というよりむしろ、母親に拒まれて、持て余した愛情を向けたかったのかも。
母に何かしても、一応ありがとうと言ってはもらえるものの、どこか空回っているというか、手応えを感じられなかった。なんとなく私の気持ちが跳ね返されてるように感じていた。
最近父と話してわかったことだけど、母はそういう感情表現が下手らしい。そんなこと、子どもの私にはわかるはずもなく、ずーっと寂しい思いを抱えながら生きてきちゃったじゃないの_| ̄|○
まあ、でも、お互い生きてる間に分かって良かったわ。お陰で、母の介護生活を楽しめるようになったから。