一人暮らし

 どうしても一人暮らしをしたかった私は、就職活動のとき、並外れた高給(大袈裟な💦)か、家賃補助を条件の一つにしていた。いろいろあったのち、私をどうしても採用したいという奇特な会社に縁あって入社することになった。(ラッキー🤞)

 入社後営業に配属された私は、初めは先輩社員につきながら、営業回りしていた。早朝から問屋さんに行き、その後先輩営業マンたちとのミーティング、それから先輩と一緒に外回りに出かける。そのうち一人で営業回りを始めるとすぐに、営業所長から、住むところは決まったのかと頻繁に聞かれるようになった。

 平日は早朝に家を出て家に帰るのは夜だった。部屋探しをできるのは週末だけだったから、なかなか住むところが決まらなかったのだ。

 そのうち、所長に仕事はいいから早く部屋を決めてこいと催促されてしまった(・・;)会社の思惑を知らされていなかった私は、仕事もしないで部屋探しなんて出来るわけないじゃん!と聞き流していた。

 とうとう業を煮やした所長会議室に呼び出され、事情を聞かされた。つまり、私を家賃補助のある営業採用にし、賃貸契約後にすぐに本社に異動させる段取りになっているというのだ。だから一日も早く部屋を決めてくれ、本社からせっつかれていると。

 本社に呼ばれるなんて寝耳に水というか、こんなに早く異動になるとは思っていなかったので、慌てて部屋を探して決めてきた。決まる時はすんなり決まるものだ。

 マンションに憧れはあったものの、私の予算のワンルームマンションの間取りをみると、なかなか狭い。むう。それに誰が乗ってくるかわからないエレベーターを毎日使うのもちょっと怖い(-。-;

 そんな私が決めたのは、当時にしても珍しい木造アパートだった。そこは大家さんの庭に建てられており、窓を開けると大家さん、こんにちはという、セキュリティ万全(と信じていた)の部屋だった。

 アパートなのに1LDKという広さ、駅から徒歩3分、コンビニ徒歩40秒、なんと銭湯徒歩1分!内装はフルリフォーム済み(^^)即決でしょう(≧∀≦)

 選んだ街は通勤に便利だし、渋谷新宿にもアクセスが良く、その上落ち着いた商店街が近く、少し歩くと繁華街もあり、わりと気に入って暮らしていた。でも、せっかくだからもっとオシャレな街に住めば良かったかなぁとちょっぴり後悔している。もう少し一人暮らしライフが長くなると思っていたから、慣れてきたら別の街に引っ越すつもりでいたんだよね(⌒-⌒; )

 結局そこには2年ちょっと住んで、実家に戻ることになった。結婚する予定だったので退職したところ、法人契約だった関係でそこに住み続けることが出来なかったのだ。

 今は家族と暮らしているが、この先どうなるかわからない。また一人暮らしになるかもしれないし、ならないかもしれない。ただ、いつか自分がこの世からいなくなることは確かだ。その時迷惑をかけない為にも、ワンルーム暮らしを空想しながら整理整頓と、モノ減らしに励む今日この頃である。