まくら

お題「わたしの癒やし」

 

 私が癒されるものはいろいろある。

一杯のコーヒー☕️だったり、一緒に暮らしている猫🐈だったり、家族と過ごす時間だったり。その他書き出したらきりがないくらいある。(幸せ自慢をするつもりではないです。きっと皆さんだってたくさんお持ちですから)

  そんな中で、物心ついたときから変わらず、ずーっと癒してくれるものがある。それはまくら。

 さすがに同じ枕をずーっと使っているわけではない。ヨダレやら涙の跡が酷くなると親に強制処分されたり、大人になると使い過ぎでへにゃっとなるとさすがに寝心地も悪いので、そうなると自ら手放したりしてきた。

 ただ、新しい枕を探すのは案外大変だったりする。店頭で時間をかけて、なんなら試してみて、これなら!と思って使ってみても失敗する。実際に寝てみると、朝首の辺りが辛かったり、頭痛がしたり、そもそも全然寝付けなかったり。

 それならばいっそ枕をやめて、バスタオルを丸めて使ってみると、なるほど、首の収まりはいい感じ。でも朝起るとなんかあちこち体が痛かったりする。現在は(お値段が)お高い枕に、クタクタの枕を合わせて騙し騙しなんとか寝ている。

 私の場合、枕の硬さ、高さ、大きさと同じくらい、いや、それ以上譲れないことがある。それはまくらカバーである。 

 私の場合、カバーの柄や色が寝つきに影響する。最近は無難に白やベージュを愛用しているが、枕歴史で1番良かった柄はケンドーンのカラフルな枕カバーだ。あまりに気分良く眠れるため長く愛用していて、気がついたら、洗濯すると向こう側が透けるほど擦り切れていた。こんなになるまで使っていたのは他にも理由がある。

 私の場合、柄だけでなく、まくらとカバーの相性というか、隙間具合も?フィット具合も大切で、更に譲れないのは肌触り、触り心地である。ケンドーンの枕カバーは枕に装着した時の具合が絶妙に私好みで更に肌触りが最高に気持ちよかったのだ。

 私は枕カバーに限らず肌着もそうなのだが、買ってきたばかりよりも、洗濯し倒していい感じに草臥れてもといこなれた感触が大好物なのだ。だから、一度気に入ったものはますます手放しにくくなる。なんせ洗えば洗うほど自分の好みに仕上がっていくのだから。

 先日テレビで知ったのだが、お父さんが赤ちゃんを寝かしつける裏技に、お母さんのブラジャーを着けるというのがあるそうだ。赤ちゃんはお母さんのブラジャーに顔をつけ、お母さんに抱かれていると勘違いして安心して寝ちゃうらしい。

 私の枕好きもこれなんだろうと思う。絶妙な高さ、硬さにかけられたカバーに頬擦りするように、顔を半分埋めるように寝てたりするからだ。仰向けに寝てる時、顔の上に枕を乗せたりも、してる。

 悲しいとき、辛いとき、元気がないとき、枕に文字通り顔を埋めていると、なんだかほわほわと気持ちがよくなってくる。そして体も心も幸せな気分で満たされていくのを感じるのだ。

 母に抱っこされたりハグされたりした記憶なんて皆無だったのに、いえ、皆無だからこそなのかな?結局私は母性に癒されていたのだ。

 猫が丸まって寝ていると、思わず顔を埋めてしまうのも、また母性を感じて癒されているのだろうか?我が家のねこ、男の子なのに。