食道静脈瘤の入院治療

 お陰様で、食道静脈瘤の治療を順調に終え、知人が無事退院できました。

 事前の説明だけではわからなかったこと、予測できなかったことがあったので、それをお話ししたいと思います。

 まず、食道静脈瘤というのは、食道の壁に走っている?血管、静脈にコブのようなものが出来る病気です。

 本来よりも多くの血液が流れてきて、血管に負担がかかったため、コブのように、血管がボコボコっとコブのように盛り上がります。内視鏡検査で、目視で確認できます。

 食道の静脈に、どうして本来よりも多くの血液が流れるようになるのか、というと、肝臓が原因なんです。

 本来、血液は心臓から肝臓に送られ、そこからあちこちに流れていくわけです。それが、肝臓の機能が落ちてしまうと、心臓から送られてくる血液を今まで通り全て受け取ることができなくなります。

 肝臓に受け取ってもらえない血液は、そこで、食道静脈という抜け道を利用するようになります。

 食道静脈は、キャパシティ以上の血液を通すという負担のせいで、まあ、コブのようなものが出来てしまいます。当然、その箇所は血管の壁も薄いだろうし、その後もキャパ以上の血液は毎日24時間流れ続けてますし、血管の負担はますます大きくなります。同時に、食道ですから、食べ物も通るので、ますます出血のリスクが高まるというわけです。

 食道静脈瘤が破裂したときは、自然に止血するなんてあり得ませんし、絶えず心臓から血液が送られてきてるし、止血が遅れると大変なことになります。まさに致命傷になりかねません。

 なので、ラッキーにも、食道静脈瘤を発見できたら、経過観察しながら、適切なタイミングで治療をいたします。

 知人の場合も、内視鏡検査による経過観察の結果、そろそろ治療のタイミングということで、入院となりました。

 知人の場合ですが、入院期間は二週間。入院翌日に一回目の内視鏡による結紮術、一週間後に二回目の内視鏡による結紮術、経過が良ければ一週間後に退院です。

 一回目の結紮術を終えて、全然痛みがないためか、直後に電話で話ができて驚きました。まあ、麻酔が効いていたから痛みがなかったんですよね。翌日から、痛みで苦しむことになります(-。-;

 治療後、1日は何も飲めません。必要な水分などは点滴してるので問題ないものの、この暑さです。何も飲めないというのは、気分的に良いものではありません。

 知人の場合は問題がなかったので、その後、お水→術後対応食事→柔らかい食事、と時間をかけて進んでいきました。

 進んだところで、二回目の内視鏡による結紮術で、また同じことの繰り返しになります。

 結紮術なんですが、1箇所を一つの輪で止めるものだとばかり思っていたんですが、どうもそうではないらしいです。

 知人の場合は、一回目の結紮術で7箇所、二回目の結紮術で6箇所、止めたそうです(・・;)

 更にびっくりしたんですが、止めた輪はその後自然に外れて、他の食べ物なんかと一緒に体外へ出るそうなんです(゚o゚;; 

 輪で止めた部分が瘡蓋みたいになるので、しばらくは食道も狭くなるから、食べ物が詰まりやすいそうです(・・;)

 瘡蓋や輪がなくなると、食道も元の広さになるから、食事は普通に食べて良くなるみたいです。

 食道なので、食べ物が詰まったところで、窒息なんかの心配はございません。ございませんが、胸がつかえて、嘔吐🤮とかはあるようです。というか、嘔吐🤮しちゃえば、また、食べ物が通るので、むしろ嘔吐できれば安心というか。

 そこでどんな食べ物が危ないか、聞いてびっくり、目から鱗🐟です!

 お素麺とかうどんとか、麺類は一番危険。意外と、肉じゃがの玉ねぎも危険です。プリン🍮はいいけど、ゼリーは危険。

 漏斗ってわかりますか?漏斗でつまりやすそうなものはNGなんです。それと、唾液で溶けないもの、唾液で流れないものも、NG🙅‍♀️
 よく噛んで、細かーく、小さくして食べるとか、お芋類を潰すようにして食べるとか、それも少しずつ、唾液や水分で流すように飲み込むとか、注意が必要なようです。
 食事がなかなか難しそうですよね。
今後も定期に内視鏡検査で新たな食道静脈瘤が出来ていないか、チェックが必要だそうです。気が抜けないですね。
 そんなお話を伺って、やっぱり、肝臓を大事にしようと心に決めた今日この頃です。